【受験生必見】日本最難関・東大理三にあと五点に迫った究極の勉強法~数学編➁
ぽん。医学生POWです。今回は受験数学編の後半ということで、偏差値60から何を勉強すればいいかについて書いていこうと思います。今回はとくに東大理三に挑戦できるレベルになるにはどう勉強すればいいか、POWの経験からこうすればよかった!と思ったことを皆さんに伝授します!
[:目次]
【0】 偏差値60からどのように勉強するべきか
ここからが志望先によって分岐していくところですね。これについては次のような流れで勉強するのが最も良いと思います!もしも数学編➀を読んでいない方がいれば読んでから進むようにしてください!
pow-medical-kougi.hatenablog.com
- 典型問題集
- 分野別問題集
- 分野を超えた数学の鉄則・テーマ
- 難問問題集
- 過去問
1で身に着ける能力は➃ですね。あれ?もう青チャートやFocus Goldでやったよ?という方は侮ることなかれ。それらでやったものは典型的な処理方法、といった感じです。単なる公式のあてはめ方に近い感じ。それに対して、こちらでいう典型問題集はそれ自体が入試で出題されうる頻出テーマを指しています。もちろん難関大学になればなるほどこれがそのまま出題される可能性は低くはなりますが、見た目が変えられたり、少しわかりやすく問題を解き進めると典型問題とほぼ同じ様相になったりなどの結局典型問題でしたパターンがあったりするし、そうでなくとも典型問題に出てくる処理方法というのは数学の鉄則となっています。こういう状況ではこの処理もしくはこの処理を行うなど、その鉄則を集められるをいう意味でも非常に有用です。
2では、1で身に着けた能力を初見の問題でも適用できるか、すなわち➀と➁の練習ですね。この問題はこの応用であろう、この変形であろうというように、典型問題が理解できていれば解けるというレベルを対象に選んでいます。だからここではわからなくても必死に悩みましょう!
通常の大学であればここまでで事足ります。しかし、世にいう難関大学(東大、京大、阪大や医学部などのレベル)ではもう少し知っていてほしい・やっておきたい鉄則が存在します。そのレベルになってくるともはや分野をまたいできたり、あまり例のない処理方法であったりを問うてくるんですね。そのための練習として3,4があります。これらは➁の練習です。3で残りの知識としての鉄則やテーマを補充し、4でそれまでの経験をフル活用して思考力を磨きます。難問に少しでも食らいついていく姿勢が重要です。ここまでくると平気で2週間悩んだりします。私の場合は、最長で1か月悩んで解けたことがあります(笑)
また、3に関しては時間のない受験生は飛ばしましょう。3は経験値をいっきにためることができるため有用ですが雄と半端に手を付ける必要はありません。問題集や過去問での経験則、鉄則をまとめたものなのでそちらを全力で取り組めば自分でも身に着けることができます。ただ、ここでは読み物としてあげたもの(微積分基礎の極意、数学を決める論証力)があり、そちらならお手軽かとは思いますので時間のない方はそちらを検討しましょう。
以上です!細かいところはこれから説明していきます!
【1】 典型問題集
1 大学への数学 1対1対応の演習シリーズ
✓参考書の特徴
東京出版からでているこちらも超有名な参考書ではないでしょうか。こちらの問題集はシリーズとして、1・A・2・B・3(微積分編)・3(曲線・複素数編)の6冊出版されております。一冊当たり1200円前後(Amazon調べ)なので、すべてをそろえるとなかなかお金がかかってしまいますが、値段以上に内容はとても素晴らしくまとめられています。
✓こんな人におすすめ!
これはまぎれもなく全員です。逆に例外があまり思い浮かびませんが、塾や予備校・学校などですでに典型問題は取り組んだと自信を持って言える人、、、くらいです。
✓使い方
一つのテーマに対して例題と演習問題があります。まずは例題を読んで、
✓なぜその処理を行うのか(どんな結果が得られるか?)
✓その処理を行う基準はどこか(どんな場合にこの処理が可能か)
という点に注目しながら取り組みましょう。鉄則集めといいましたが、処理事態だけではなくこれら二点がそろって初めて鉄則といえます。参考書の隅々まで読み、見落としの内容にしましょう。例題が完璧に理解できると、たとえ時間切れで過去問に突入したとしてもほとんどのレベル(少なくとも受験生が得点しなければならない大問)には対応可能です。ただし大半の人が完璧に行うの意味(この上の二つの✓です!)を理解していないために効果が半減している場合がとても多いので気を付けてください。
そしてその鉄則を演習問題に試してみましょう。これは上の✓ができていないと処理だけやろうとしてもうまくいかないはずなのでいい訓練になります!演習問題までマストです!
問題掲載数
数1 章 テーマ数 数A 章 テーマ数
数と式 12 場合の数 12
二次関数 20 確率 12
集合と論理 8 整数 18
図形と軽量 10 図形の性質 12
データの分析 3
数2 章 テーマ数 数B 章 テーマ数
式と証明 16 平面ベクトル 13
複素数と方程式 8 空間ベクトル 12
指数・対数・三角関数 15 数列 16
座標 19 融合問題 18
微分法とその応用 11
積分法とその応用 14
数3ー微積分編 章 テーマ数 ー曲線・複素数編 章 テーマ数
極限 14 2次曲線 8
微分法とその応用 18 いろいろな関数・曲線 8
積分法(面積) 12 極と曲線 6
積分法(体積・弧長)13
✓アドバイス
こんなそろえられないよという方は先輩からもらったり、学校においてあったりするのでコピーしたりしましょう。文系の方はIIBまでしっかり取り組んだ方がよい(というかこのレベルまで出来たら十分)ですが、理系の方は特に学校がかなり受援に力を入れている場合はもうすでにこのレベルを突破している場合があります。その場合は数3のみ購入を検討するのがよいかと思います。数3はそれまでの数学と毛色が異なりイメージもつきにくいため、理系にとって最初は苦手になる場合が多く、いれなければならない知識も多いため、取り組んで損はないと思います。
ぶっちゃけこれで十分です。ぜひこれをやってみてください。
【2】 分野別問題演習
1 大学への数学増刊号 新数学スタンダード演習/数学3スタンダード演習
✓参考書の特徴
こちらも東京出版の出している参考書となります。こちらはIA・IIBと数IIIで別に分かれています。問題編と解答編と分かれており、難易度は1対1から少し上がりますが、ほかの問題集へのつなぎや、1対1でやったことをそのまま生かす訓練になります。
✓こんな人におすすめ!
これに関しては受験における基本の総合確認になるかと思います。文系の方はこれが解けるようになっていれば東大も行けます。理系では、IAIIBは基本・鉄則の総まとめとして、IIIは基本の演習として有用なのでいいと思います。
✓使い方
これは演習ですので時間をかけて解いていきましょう!ただし、問題内容としては、大学への数学でいう、Bランク(応用)が多く、受験本番で言えば完答したい難易度の問題が多くそろっているため、ある程度実力のある人は時間も気にしながら解くとよいでしょう。いろいろな分野から難問か選んで試験のように実施するのもよいと思います。各々の実力に合わせて使える参考書になっています。
各分野10~20題、15章と、総合問題が2章ついています。
2 文系/理系数学の良問プラチカ
✓参考書の特徴
河合出版から出ている参考書になります。これも多くの人が使っているようなイメージです。これは文系と理系で分かれているため、自分の用途に合わせやすいです。レベルとしてはスタンダード演習と同じ程度のため、スタンダード演習を終わらせて、でもこれ以上のレベルをやる必要のないときに演習量を増やしたい場合はこれをやるとよいでしょう。基本はどちらかで十分ですが。
✓こんな人におすすめ!
文系の方はなかなか文系に合わせた問題集は少ないため重宝するかもしれません。理系の方はスタンダード演習とどちらかでよいですが、これ以上のレベルを必要とせず、でも演習量がほしいとき用にこちらも使うとよいです。また、数3に関しては私も慣れが足りないため、演習量の確保として使用しました。気になる分野の補填として活用できます。
✓使い方
スタンダード演習と同じです。とにかく解ききることを目標に取り組みましょう。
スタンダード演習のあとで取り組むときはテストのようにして取り組むのがよいかもしれません。こちらも様々な使い方ができるので自分の目的をしっかり設定しましょう。
【3】 分野を超えた数学の鉄則・テーマ
1 入試数学の掌握
テーマ別演習① 入試数学の掌握 総論編 (YELL books テーマ別演習 1)
- 作者:近藤至徳
- 出版社/メーカー: エール出版社
- 発売日: 2011/09/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
✓参考書の特徴
全部で3冊にわたる参考書です。本書は理三、京医を受験する人用です、とはっきり断りがあるほどですがとても体系的にまとめられている参考書です。ただ、マイナーなだけにあまり手に入らないかもしれません。他の参考書と大きく異なるのはその圧倒的な長さです。3冊はすごいです。こういった類の参考書の場合は一時的なテクニックとしてしか身につかず演習に入るとすぐに忘れて身につかないことも多々ありますが、3冊かけてじっくり叩き込むことでその概念や技術を自分のものにしやすいです。
✓こんな人におすすめ!
東大・京大・阪大レベルの最高レベルの大学を受験するひとです。あとはこの参考書はとても長いためにやり遂げるという確固たる意志と時間的余裕を持てるか確か使うことはできません。覚悟して臨む分得られるリターンも大きいのでおすすめです。
✓使い方
Theme1 全称命題の扱い Theme5 一意性の示し方
Theme2 存在命題の扱い Theme6 解析武器の選択
Theme3 通過領域の極意 Theme7 ものさしの定め方
Theme4 論証武器の選択 Theme8 誘導の意義を考える
この8章構成となっています。より実践的なテーマ・解説で書かれているのでじっくり読んで理解しながらそれを生かした演習を行いましょう。各章10題前後の例題があり、CHECK!という演習問題もかなり豊富にあるため活用しましょう。ただし、受験までの期間を逆算し、どこまでこの参考書に力をかけることができるかを考えながら取り組みましょう。
2 解法の突破口
✓参考書の特徴
東京出版から出ている大学への数学シリーズですね。雲幸一郎先生が執筆しており、分野を超えた、受験で身に着けるべき考え方がわかりやすく書かれています。良問を例題にとって解説されるため理解はしやすいです。あとはどれだけ自分の力にして応用できるかという話になってくるので、その鉄則はどういう場面で生きるのかを意識しながら取り組みましょう。
✓こんな人におすすめ!
東大・京大・阪大といった最高レベルの大学を受けるひとです。入試数学の掌握よりも比較的コンパクトにまとまっているので比較するとこちらの方が取り組みやすいです。ただしこちらも受験までの期間をよく考えて取り組みましょう。
✓使い方
一問一問丁寧に取り組みましょう。せっかく並みのひとでは取り組まない参考書にぜいたくに取り組んでいるので一問も無駄にできません。実際の本番でも使えるよう、演習問題を通して鉄則がどのような場面で生きるかを考えながらやると数学のレベルが一つ上がるでしょう。
1章 実験する 6章 評価する
2章 論理を使う 7章 視覚化する
3章 活かす 8章 見方を変える
4章 設定する 9章 何に着目するか
5章 自然流、逆手流
の9章で構成されています。
3 解法の探求
✓参考書の特徴
こちらも東京出版から出ており、微積分編と確率編に分かれております。どちらもレベル的にはかなり上位に来ますが、今回特におすすめしたいのは微積分編です。これは数3が少し独特で様々な技術や考え方を要する分野であるため、表題のように同じ微積分であっても問題によっては千差万別な解答をとることもあります。その穴をついて呉れる参考書となっております。
✓こんな人におすすめ!
数3の演習量を確保したい、さまざまな問題パターンを網羅したい人向けです。これも微積分だけということを考えると量はかなりあるので使用する際は時期と器官をあらかじめ設定するのがよいでしょう。
✓使い方
これは原則編、実践編、ミニ講座、体系編、仕上げのための良問集の4つからなっていますが、基本は原則編を回すのがよいでしょう。それ以上はおそらく時間の都合で回せなかったり、難易度が高すぎたりしますので、まずは原則編をこなしてみて、余裕があれば苦手分野・演習量の足りていない分野に対して実践編をやりましょう。ミニ講座、体系編はほとんどは大学入試の範囲を逸脱しているので、興味のある高校生が読み物として趣味に興じるならば◎です。ただし入試では使うことはできないものばかりで、より数学の本質、すなわち大学で習う数学の障りに近い感じでしょうか。
これに取り組む際は時間をかけて一問一問丁寧に取り組みましょう。悩んだ分だけ成長するはずです。
ちなみに、確率編の方は確率の分野に特化した参考書としてはこの世でもっとも網羅性の高い最強の参考書です。志望大学の頻出範囲を調べ、毎年のように確率が出題されている場合に限り時間に余裕がある場合は取り組んでみるとみえる世界が変わってきます。ただし、よほど確率が好きだったり満点を目指す人でなければ確率単体でここまで極めなくてもという感想です。
4 数学を決める論証力
✓参考書の特徴
この参考書は数学の教科書・参考書にはない、論証力という一点に限って解説されています。難関大学になればなるほど、実際には分野で分けることに意味がないような、論証力を試す問題が出題されます。これに対応する実力がつくようにつくられた参考書です。また、これを通して身についた論証力は、普段の解答にも生かされます。➂の能力、表現力というのは実はこの論証力とかなり近い部分があり、解答の表現や説明にはっきりした考えが生まれ、よりたしかな数学力を要請することができます。
✓こんな人におすすめ!
これはかなり上のレベルの参考書です。普通の人どころか、普通の東大受験生ですらやる必要はないです。すでに実力がかなりある人や、理三、京医志望で時間に余裕がある人で、高校二年生までのうちに取り組むべきでしょう。後で詳しく述べますが、読み物としての使い方ができるので、その場合は高校三年生でも(ギリギリ)とりくめ、ある意味お手軽ではあります。
✓使い方
第1部は「論理用語の正確な意味の理解」と「基本論法についての理解」、第2部では論理・論証以外の分野の問題に論理がどう運用されるかを具体例を通して確かめ、道筋だった論証力をつけること、第3部では論証力・発想力を試す入試問題の実例と、部屋割り論法などの手筋を紹介する、といった内容になっている3部構成をとっています。ここではもちろん一問一問じっくり味わうのが理想ではありますが、ぶっちゃけ高校2年生段階まで出ないとここまで余裕は生まれないし、そんなことをする余裕のある高校2年生は当ブログを読む必要がない位レベルの高い受験生かと思います。POWは高校3年生のときに通学時などの時間で読み物として使用していましたが、まず論証という概念を正確に理解するだけでも非常に力になります。すべてを吸収することはあきらめ、理解に徹するような形で7割分の成果を目指すのが本書の実際の使い方ではないかと思います。これに手を出すレベルの方であれば理解に困ることはないと思うので、頭の中で反芻しながら自分に落とし込んでいきましょう!
5 微積分基礎の極意
✓参考書の特徴
こちら東京出版からでている、微積分極限に特化した参考書です。こちらは解法の探求微積分編よりも多くの人が使いやすいようになっていますが、一部理解しがたいところがあるので理解できない部分は聞くかそれとなく流すのがよいでしょう。この参考書の優れているところは多くの理系受験生がつまずく無限の概念、微積分の技術を網羅し、かつイメージがわくように作られているところです。これを読んでPOWも極限・微積分を理解しました。これを読むと、ここまでは知識として知っておかなければならない、これ以上は問題を解きながらその場で応用させなければならない部分なのだという区別がはっきりします。東大・京大・阪大・東工大・医学部といった最難関大学受験生向けですので他の参考書では手の届かないところまで詳しく解説されています。この本はあとで記述しますが、読み物として概念をみにつけるだけでも力の付く参考書なので一押しです。
✓こんな人におすすめ!
こちらは最難関大学を受けるすべての受験生におすすめです。持っておいて損はないです。最難関大学といいましたが、数3が普通に出題される大学においても有用でしょう。ただし、その場合は第2章の(この本の核心でありますが)微積分、極限を感覚的につかむところにあまりはまらない方がよいです。ここが必要なのは最難関大学でしょう。
✓使い方
計算編、微積・極限の背景知識や解法テクニック集、典型問題の三部構成となっています。
計算編に関しては微積、極限は計算自体に発想が必要な場合もあるくらい処理から難しい分野なので朝起きて何題と決めて取り組むなど、(この参考書によらずですが)計算練習はしておきましょう。その問題には十分なりえます。しかしメインではないのでほかにやっているものがあったりすでに十分取り組んだ人は目を通してほとんど方針がたてば取り組まなくてもよいです。
背景知識・解法テクニック集はこの本のメインテーマです。他の参考書や教科書、模範解答では突然、正答となる解法がとられますが、それにあたって背景知識、テクニックをこの本を通して身に着けておくと感覚的になぜそう解くかが理解できるようになります。この本はいっきに経験値をためることで微積分・極限のセンスを磨く(どこに注目すべきか、どう解くべきか)本なのでそういう意識で取り組みましょう。ここは書くよりも何週も読み込んで読み物として使いましょう。
典型問題編はこれもよくまとまっているのでこれができるようになるだけで難関大学では典型問題クラスの問題を一撃で沈められるようになります。これはすべて取り組んで間違いなく正解をもぎ取れるようにしておきましょう。
実際には、入試数学の掌握or解法の突破口 & 解法の探求or(&)微積分基礎の極意がよいでしょう(数学を決める論証力は読み物なので英単語終わってたら読んどけって感じ)。POWが実際に使用したのは、分野別問題集は次で紹介する月刊大学への数学→解法の突破口→微積分基礎の極意、数学を決める論証力でした。これで十分です。
ここからは問題集について解説していきます。こちらもぜひ参考にしてみてください!
ちゃお~